東京・新宿の仕出し弁当店で買った弁当を食べた32人が、下痢や嘔吐などの症状を訴えていたことがわかり、新宿保健所が調べた結果、この弁当店の調理担当者2人や患者からノロウイルスが検出されたとして、東京都が15日までに食中毒だと断定した。
食中毒が発生したのは、東京・新宿区西早稲田の仕出し弁当店、Deli研究所。東京都によると、同店が今月5日と6日にわたって作ったチキン南蛮弁当などを食べた男女32人が、6日から8日にかけて下痢や嘔吐、発熱などの症状を訴え、21人が医療機関を受診した。
患者32人には同店で弁当を買って食べた以外に共通する行動はなく、新宿保健所で調べた結果、患者や同店の従業員10人の便からノロウイルスが検出されたという。
東京都はノロウイルスによる食中毒だと断定し、同店に対し14日から3日間の営業停止処分を命じた。
東京都によると今年は食中毒の発生件数が増えており、10月13日までに123件、患者数は1846人に達していて、昨年同時期と比べると件数で40件、患者数で2.2倍近く多い。
激しい嘔吐や下痢を引き起こすノロウイルスによる食中毒は、例年秋から冬にかけて多発するが、神奈川県川崎健康安全研究所は先月末、ヒトが免疫を持たない新しい遺伝子型のウイルスを発見したと発表した。今年もこれからの時期から流行が始まるおそれがあるとして、こまめな手洗いと消毒を心がけるよう警戒を呼びかけている。
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