県上田保健所(上田市)が、ノロウイルスによる食中毒の原因施設として上田市菅平高原の旅館「峯村山荘」の調理部門を21日から3日間、営業停止処分としたことを不服とし、菅平高原観光協会と菅平高原旅館組合は22日、同保健所長宛てに経緯の説明を求める質問状を送った。
同保健所は21日、同旅館にラグビー合宿で宿泊した広島県などの高校生ら10~20代の男女49人が食中毒になったと発表。共通する宿泊日は8月13~15日で14日の朝食か昼食が原因とし、客19人と調理従事者3人の便からノロウイルスを検出したとしていた。
質問状では、同保健所の検査で、保存されていたメニューなどからはウイルスが検出されなかったのに、行政処分したのは疑問だと主張。経緯を文書で回答するよう求めた。
同旅館組合の松本規男組合長は取材に、調理従事者3人の便からウイルスが検出されたのは高校生らの嘔吐(おうと)物などを処理したためだと主張。「ウイルスが(外部から)持ち込まれても処分されるのなら、トイレも貸すことができない。処分を決めた過程を明らかにし、しっかりとした指針を示してもらわないと商売ができない」と訴えた。
これに対し同保健所は、ノロウイルスは少量でも強い感染力を持ち、検査しても検出されないことが多々あると説明。今回は15日正午~午後6時に27人が発症しており、「症状が同時に多人数に出たことや聞き取り調査の結果などを総合して判断した。適切な処分だ」としている。
<信毎Web>
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